小説家、井上靖が『氷壁』の舞台に描いた前穂高岳。山荘から仰ぐことができます。
平成11年に架け替えられ、吊り橋になりました。支柱は鋼表面に保護性錆を形成するように設計された耐候性鋼(コールテン鋼)、塗装不要で環境に配慮されています。
横尾山荘前
横尾山荘より片道20分。山岳書に度々登場した「横尾岩小屋」。自然の摂理には勝てず、岩小屋跡となってしまいました。跡地には道標が立っています。
横尾山荘より片道約20分
屏風岩が大きく望める処までは、横尾山荘より片道30分。林を進んでいくと、だんだんと谷が深くなり、大きな岩壁が迫ってきます。登攀中のクライマーを見られるかも…。
横尾山荘より片道約30分
横尾山荘より片道30分。少し急な登りですが、眺めは最高!槍ヶ岳を中心に北鎌尾根から南岳まで、横尾尾根が目前に迫ります。
横尾山荘より片道約30分
横尾山荘より片道40分。ほぼ平坦な登山道を歩きます。樹林の合間から槍ヶ岳の穂先が望めます。
横尾山荘より片道約40分
横尾山荘より片道60分。常念岳を遠望する、渓流の美しいところです。一ノ俣から常念乗越へ至る登山道は谷が荒れて廃道となり、通行できません。
横尾山荘より片道約60分
登山道沿いには山の花々が咲きます。
横尾周辺のおすすめ時期は、雪融けが始まり初夏を迎えるまでの間、5月半ばから6月。夏の登山シーズンが始まる前です。
群生するニリンソウ、イワカガミはもちろん、小さく可愛い花がひっそり咲いていることも。
夏山を迎える前の静かな新緑の奥上高地。
青々とした緑とまだ雪の残る穂高の織りなす景色は、安らぎを感じさせる美しさです。
ニリンソウ(5月中旬〜6月上旬)
イワガガミ(5月下旬〜6月中旬)
ベニバナイチヤクソウ(6月初旬〜6月下旬)
ゴゼンタチバナ(6月下旬〜7月上旬)
カツラの黄葉(10月中旬〜下旬)
上高地周辺は中部山岳国立公園の特別地域です。とっていいのは写真だけ、残していのは登山道の足跡だけ。美しい自然を守りましょう。
上高地には、原生に近い自然の中で様々な動植物が生息しています。サルやクマが餌を探して歩道近くまで出てくるなど、野生動物と人とが接触する機会が多くなっています。歩いていて野生動物に出会っても、むやみに食べ物を与えたりしないでください。彼らの野生の暮らしを乱さぬためにも、人間が努力しなければなりません。